演者
素囃子「三番三」 大倉 源次郎(人間国宝) 、 上田 敦史 ほか
「土蜘蛛」 梅若 実(人間国宝) 、 大倉 源次郎(人間国宝) ほか
替間狂言 善竹 隆司、善竹 隆平 ほか
チケット: 〈S席〉 8,000円 、 〈A席〉 6,000円 、 〈当日立見席〉 3,000円
主催: 風ミュ実行委員会
後援: 兵庫県、 三田市
協賛: 谷松屋 戸田、 三田南ロータリークラブ、 ハニーFM
協力: 梅若 実、ダンスウエスト
第9回を迎えた「新宮 晋 風のミュージアム」での野外公演、最高のお天気に恵まれました。
約350名の観客が集まって下さり、和服姿の方、外国からのお客様、東京や名古屋、高知から駆けつけて下さった熱心なお客様に囲まれて、素囃子「三番三」が始まりました。
大倉流小鼓方の上田 敦史さんによる分かりやすい解説があり、火入れ式に続いて「土蜘蛛」が始まりました。
病に伏せる源頼光のもとに胡蝶と名乗る女が薬を届けに来ます。続いて土蜘蛛の精が僧の姿で現れ弱った頼光に迫りますが、頼光は枕元の刀で斬りつけ退散させます。
この後 新作の間狂言が演じられ、先住民と征服民の葛藤を面白く描きます。
後半は、頼光の家来 独武者の一行が蜘蛛塚に向かい、蜘蛛の糸を投げて抵抗する土蜘蛛の一味を退治して都に帰還するという物語ですが、暮れゆく空の色、水に映る篝火、風に舞う水上の彫刻、カエルの声、すーっと暗くなってくると照明が映えて、水上のステージが浮かび上がりました。
土蜘蛛の戦いが終わり、演者が引く時に白い線が空に昇っていき、土蜘蛛の魂が天に昇るように見受けられました。(因みに、飛んで行った黒い風船は気象観測用の特殊な材料で出来ていて、環境汚染の心配はないものだそうです。)
大自然に包まれて過ごした、2時間弱の素敵なひと時でした。